米Oracleはデンマークのコペンハーゲンで開催中の「OracleWorld」で現地時間6月26日に,データベース・ソフトウエア「Oracle9i Database with Real Application Clusters(Oracle9i RAC)」の販売とサポートに関して独SAPと提携したこと明らかにした。提携のもと,SAP社はOracle9i RACを再販する。顧客に対するサポートは両社の担当部門を通じて提供する。

 Oracle9i RACを組み合わせたSAPソリューションは,今後6カ月以内にSAP社の顧客向けに利用可能にする。米Hewlett-Packard(HP)のサーバー「AlphaServer」に「Tru64 Unix」を搭載したシステムを想定する。

 またOracle社は同日,HP社のサーバー上で稼働するOracle9i RACが,SAP社のベンチマーク(SAP SD)において記録を更新したと発表した。

 ベンチマークでは,4ノード構成でクラスタ接続したHP社のサーバー「AlphaServer ES45」を用意し,「SAP R/3 Release 4.6C」とOracle9i RACを走らせた。処理能力は,2ノード構成の場合が1ノード構成の1.8倍,また4ノード構成の場合が2ノード構成の1.8倍向上したという。

 Oracle社Server Technologies部門担当上級副社長のCharles Rozwat氏は,「SAP社の顧客3分の2以上が,Oracle社のアプリケーションを使用している」と説明し,「Oracle9i RACの販売とサポートに関してSAP社と提携したことで,信頼性と拡張性に優れた低価格の製品を顧客に提供できるようになる」と語った。

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