米国の大手書店Barnes & Noble社は米国時間5月23日に,5月4日締めの2002年第1四半期における決算を発表した。一時的な費用を除いた連結純損失は140万ドル(1株当り損失20セント)で,大方の予想を上回る業績となった。
それぞれの事業別業績は次の通り。
・書籍の小売販売店
同年同期の純売上高は,前年同期から6.6%増の8億6500万ドルだった。純利益は350万ドルで,1株当たりの利益は予測より2セント高の5セントだった。予測を上回った要因は,商店経費の節減と支払い利息の低下が挙げられる。
「Barnes & Noble Booksellers」の同期における売上高は8.1%増の7億9860万ドルだった。同期に新しく8店舗を開き合計599店舗となった。「B. Dalton Bookseller」の売上高は,9.8%減の6040万ドルだった。業績が優れない7店舗を閉店し,店舗数が298となった。
・GAMESTOP
GameStopの売上高は,前年同期から34.8%増の2億7140万ドルだった。純利益は,490万ドルでアナリストの予測を250万ドル上回った。
・ BARNES & NOBLE.COMとその他の投資
Barnes & Noble.comの純損失は,前年同期の710万ドルに対して440万ドルだった。営業損失の低下は,事業経費の合理化と生産性の向上によって達成された。
GameStopの第1四半期における好業績と第2四半期の予測修正により,2002年における通年の純利益は予測を370万ドル上回るとみられる。同社は,上方修正により1株当たりの利益が3セント高となり,2002年における通年では,1株当たりの収益が1.87~1.90ドルになると予測している。また中心となる書籍販売の事業は均衡を保つとみられる。
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