韓国のSamsung Electronicsの米国子会社Samsung Semiconductorが米国時間4月10日に,次世代の無線デバイス向けの新しい512MビットMobile-Synchronous DRAM (SDRAM)のサンプル出荷を発表した。

 同メモリーは,0.15ミクロン技術を採用している。フットプリントが小さく,軽量かつ消費電力が小さいため,次世代無線デバイスに最適だという。第3世代モバイル・ハンドセット,PDA,デジタルカメラなどへ向けられる。

 これまでの低消費電力SDRAMは,3.3ボルトで動作したが,同製品は2.5ボルトで動作する。また待機電力消費については,従来のSDRAMの半分になっている。これは,「Partial Array Self Refresh (PASR)」と「Temperature Compensated Self-Refresh (TCSR)」の2つの技術によって実現された。PASRは,データを含むバンクの中だけで自動でリフレッシュを実行する技術。TCSRは,デバイスの温度によりリフレッシュ速度を調整する技術である。

 同社は,64Mビット,128Mビット,256MビットのMobile-SDRAMの量産を開始しており,2003年までにMobile-SDRAM市場で50%のシェア獲得を目標としている。

 512MビットのMobile-SDRAMのサンプルは,ディストリビュータを通じて入手できる。

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