米Apple Computerが米国時間4月5日に,DVDオーサリング・ツールの新版「DVD Studio Pro 1.5」と,ビデオ編集ツール「Final Cut Pro」向けのソフトウエア・パッケージ「Cinema Tools for Final Cut Pro」を発表した。

 DVD Studio Pro 1.5は,同社のOS「Mac OS X」への最適化やFinal Cut Proとの統合を図ったという。MPEGエンコーディングおよびコンパイルをバックグラウンドで実行する。また,Final Cut Proのチャプター・マーカー機能を利用できる。

 DVD Studio Pro 1.5のその他の主な特徴は以下の通り。

・静止画または動画のメニュー,オーディオやビデオ,スライドショーを盛り込んだDVD作成が可能。

・オーディオおよびビデオをエンコードするための「QuickTime」のMPEGプラグインと「Dolby Digital 5.1」エンコーディング・ソフトウエアが付属。

・作品全体のデータ・サイズを確認可能。

・リアルタイムで仕上がりをプレビュー可能。

・CD-RW/DVD-R両用ドライブ「SuperDrive」またはDVD記録装置を使ってDVD-Rディスクに作品を保存できる。DLTテープへの出力も可能。

・Mac OS X対応の画像編集ツール「Corel PHOTO-PAINT」とオーディオ編集ツール「BIAS Peak DV」が付属。

 DVD Studio Proは直ちに出荷を開始する。価格は999ドル。DVD Studio Proユーザーは199ドルでアップグレードできる。DVD Studio Proを使用するためのシステム条件は,AGPグラフィックスを搭載したPower Mac G4,DVD-RまたはDVD-RAMあるいはDVD-ROMドライブ(「Apple DVD Player」バージョン2.0以降をサポート),128Mバイトの主記憶(推奨メモリー容量は192Mバイト),12Gバイトのハード・ディスク装置。Mac OS Xバージョン10.1.3またはMac OS 9.2.2,QuickTime 5.0.5が必要。

 なお,Final Cut Proのチャプタ・マーカー機能を利用するには,4月中にリリース予定の「Final Cut Pro 3.0.2」が必要である。

 Cinema Tools for Final Cut Proは,16ミリや35ミリのフィルムで撮影した映像を24fpsのカット・リストに変換し,Final Cut Pro 3で編集できるようにする。HDビデオ向けのフィルム・カット・リストや24fps EDL入出力をサポートする。

 Cinema Tools for Final Cut Proは5月に出荷を開始する。価格は999ドル。Final Cut Pro 3.0.2,Mac OS Xバージョン10.1.3,QuickTimeが必要。使用する「Macintosh」コンピュータのシステム条件は,動作周波数300MHz以上の「PowerPC G3」または「同G4」プロセサ,「FireWire」,256Mバイトの主記憶を搭載。ハード・ディスク装置は,インストールのために10Mバイトの空き容量が必要である。

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[www.apple.comに掲載の発表資料1]
[www.apple.comに掲載の発表資料2]