DVD技術の標準化を進める団体DVD+RW Allianceの参加企業が,ライトワンス型のDVDフォーマット「DVD+R」と書き換え型DVDフォーマット「DVD+RW」に対応した製品をそれぞれ発表した。DVD+RW Allianceがドイツで現地時間3月14日に明らかにしたもの。

 今回,DVD+RW/+R対応製品を発表した企業は,米Hewlett-Packard(HP),三菱化学メディアの米子会社Verbatim,オランダのPhilips Electronics,リコー,ソニー。

 各社が発表した主な製品は以下の通り。

・HP社:「DVD Writer dvd200e(外付け型)」と「DVD Writer 200i(内蔵型)」を出荷する予定。ともにCDとDVDの作成が可能。DVDオーサリング・ソフトウエアが付属する。

・Philips社:パソコン向け「DVDRW228 DVD+RW/+R」を出荷する予定。ビデオとデータの保存に向く。CDとDVDの読み出し/書き込みが可能。また,家電DVDレコーダの「DVDR985」と「DVDR980」はDVD+R,DVD+RW,DVD Videoディスクのほか,CD,CD-R,CD-RW,S-VCD,VCDディスクをサポートする。

・リコー:内蔵型の「MP5125A-DP DVD+RW/+R Super Combo」を出荷する予定。DVD+RW/+RとCD-R/RWに対応する。DVD+RWとDVD+Rメディアにデータおよびビデオを記録できる。

・ソニー:内蔵型「DRU-120A」と外付け型「DRX-120L」を出荷する予定。DVD+RW,DVD+R,CD-RW,CD-Rメディアへの書き込みが可能。データおよびビデオを記録するためのソフトウエア・スイートが付属する。DRU-120AはATAPI対応,DRX-120Lはi.LINK(IEEE1394)に準拠する。

・Verbatim社:記録容量4.7GバイトのDVD+Rメディア「DataLifePlus」を3月に発売する。

 「米国ではDVDプレーヤ(パソコン内蔵も含む)を所有する家庭は36%近くにのぼる。DVDは急速に家庭エンターテインメントの選択肢になりつつある。DVD+RはDVD+RWフォーマットにおける次の発展につながるものだ。ビデオやデータの保存に適している」(HP社Consumer Entertainment Solutions部門バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャでありDVD+RW Alliance議長のJohn Spofford氏)

 また同氏は,「DVD+Rは,重要なデータやホーム・ビデオ,写真を永久的に保存したいというユーザーの要求を実現する規格。既存および将来のDVD-ROMドライブやDVDビデオ・プレーヤと優れた相互操作性を持つ」と説明する。

 また,DVD+RW AllianceはDVD書き換え向け「Mount Rainier」仕様の最終版のリリースを明らかにした。すでにMount Rainier Groupに承認されているという。CD-Rと同様の簡単な‘ドラッグ・アンド・ドロップ’をDVD+R/+RWドライブで実現するための仕様である。

 ちなみに,DVD+RW Allianceの参加企業には,上記5社のほか,米Dell Computer,フランスのThomson Multimedia,ヤマハなどが含まれる。

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