ネットワーク・インフラ・コンサルティング企業の米Predictive Systems社は米国時間3月26日に,米企業の無線LAN(WLAN)採用が増加しているのを受け,企業ネットワーク・インフラの設計,セキュリティ,管理に向けた新しいサービス開始を発表した。同社は,WLANプロジェクトの全段階に向けた包括的なサービスのセットを提供する。

 同社によれば,無線LAN装置市場は2001年において成長を見せた数少ない市場の一つであり,今後の成長も見込まれている。しかし企業ネットワークに適したレベルのセキュリティが実装されておらず,同市場の成長に伴っていないという。

 同社は,この問題点として,無線アクセス・ポイントは,セキュリティ問題を認識していないユーザーによって設置されている点,またWi-Fi (802.11b) ベンダが提供する標準暗号化技術「WEP(Wireless Equivalent Privacy)にもセキュリティ・ホールが多いことを挙げている。

 同社は,これら問題に対処し企業のWLANプロジェクトの全段階に向けた包括的なサービスのセットを提供する。同サービスには,次のようなアプローチが含まれる。

・ 評価
戦略とプランニング,ROI分析,リスク分析,WLANセキュリティ評価,サイト調査,トレーニング,アプリケーション分析,プロジェクト・プランニング
・ 設計
WLANネットワーク設計と企業バックボーンとのインテグレーション,セキュリティ設計,セキュリティと許容できる使用ポリシー,災害復旧,プロジェクト管理
・ 実装
WLAN実装,VPN,セキュリティ・オペレーショナル・プロシージャ,デバイス設定,値とワークとセキュリティ管理,ディレクトリ・サービスとのインテグレーション,プロジェクト管理
・ 改良
パフォーマンス分析,WLANの調整,システム・アップグレードと拡張,侵入防止と検出,侵入テスティング,問題があるデバイスの削除

 ちなみに,IDC社の予測によれば,米市場におけるWLANコンサルティング,インテグレーション,製品サポート・サービスは,2000年の13億8000万ドルが,2005年までに35億300万ドル規模に成長するという。

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