米EarthLinkが,米AT&T Broadbandのケーブル・ネットワークを使って高速インターネット接続サービスを始める。両社が合意に達したことを米国時間3月12日,明らかにした。

 この契約のもと,EarthLink社はボストンとシアトルにおいて同社のインターネット接続サービス「EarthLink High Speed Internet」の提供を開始する。EarthLink社はこのほかの都市においても2003年までに同様のサービスを始める計画を立てている。

 なおこのケーブル・ネットワークの開放についてAT&T Broadband社は「当社が2000年6月より行ってきた試験によって実現できた」と説明している。「当社は総額2000万ドルをかけてEarthLink社などのISPを対象にした技術/運営試験を行っていた。これは複数のISPが当社の広帯域ネットワークを使って事業を行えるようにするもの」(同社)

 なお米メディア(CNET News.com)が伝えるところによると,ケーブル事業者はそのネットワーク資源の競合他社への開放を義務化されてはいないが,このことで厳しい規制を課せられている電話事業者から非難の声があがっているという。

 また来週にも連邦通信委員会(Federal Communications Commission)がケーブル・インターネット接続サービスの位置付けについて何らかの決定を行うとみられている。

 「これは顧客に選択の自由を与えるという,我が社の取り組みの成果だ。今後EarthLink社と協力してより多くの顧客に高速インターネット接続サービスとその選択肢を提供していく」(AT&T社会長のC. Michael Armstrong氏)

 AT&T Broadband社によれば,同社は1360万の顧客を抱える米国最大のケーブル事業者。自社のインターネット接続サービス「AT&T Broadband Internet」では150万人の加入者を抱えるという。

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