米AT&T Broadbandが,破産申請を行った米Excite@Homeの高速ケーブル・インターネット・サービスを再開する。AT&T Broadband社は米国時間10月17日に,両社が合意に達したことを明らかにした。

 AT&T Broadband社Broadband Services部門執行バイス・プレジデントのGreg Braden氏によると,AT&T Broadband社は10月18日から新規顧客へのサービス提供を開始するという。

 「短時間で合意に至ったことを嬉しく思う。既存と新規の顧客にほとんど影響を与えずに済む」(同氏)。

 Excite@Home社は今年1月,主にコンテンツ事業部門の従業員を対象とした約250人の人員削減策を発表し,広帯域事業に注力する方針を明らかにした。2001年第1四半期の収支で赤字が拡大し,事業悪化の対応策として,大株主である米AT&Tより7500万ドルから8500万ドル規模の資金を受けることでAT&T社と合意。しかし資金繰りは悪化し,9月には米Cox Communicationsおよび米Comcastから契約打ち切りを通告を受けた。また子会社である米MatchLogicの事業を閉鎖や約500人の人員整理を発表した。

 同社は9月28日に,米国破産法の会社再建手続きであるチャプター11をサンフランシスコで申請することを発表。同時に,広帯域インターネット・アクセス事業のすべてと各種関連サービスを米AT&Tに3億700万ドルで売却することを明らかにした。なお,資産売却に関しては裁判所の承認を得る必要がある。

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