米Loudcloud社が米国時間2月12日に企業のWWWサイトのトラフィック急増に対処するサービス「Loudcloud High Alert Service」を発表した。同サービスは,プロモーションやイベントで顧客のWWWサイトが大幅にトラフィック増加が予測される場合に,その準備を行うための包括的なプログラム。

 同サービスは,企業が主催する大規模なイベント期間中に,技術的障害でイベントの成功と企業のブランド・イメージが損なわれるのを防ぎ,WWWサイトを円滑に運営できるように支援する。また大きなニュースが発生した時のニュース・サイトなど,予期しないトラフィックの急増があった場合に,同社は独自の「Opsware」自動化技術を使って迅速にサイトを調査し,急激に増加したトラフィック負荷に対処する。

 新しい「Loudcloud High Alert Service」を使うことにより,顧客は予定しているイベントの前に,問題が発生する可能性があるスポットの確認,サイトのストレス・テストを行い,パフォーマンスがピークに達したときにサイトが確実に運営できるように特別チームが行動アクションを作成する。イベントが終了してからは,イベントの効率性を測定するための分析も行う。

  Loudcloud High Alert Serviceの主な機能は次の通り。

・ 事前に顧客サイトのプランニングと分析を行い,トラフィック負荷がピークに達したときにサイトのパフォーマンスに影響を与える可能性があるスポットの割り出し
・ 予定イベントの期間中の監視と対応のための行動プランの作成
・ オプションでサイト・アーキテクチャのストレス・テストと分析
・オプションで予測される大量のトラフィックに対応が必要な場合にハードウエアやネットワーキング装置を追加して配備するサービス
・ イベント後のページ・ビュー,アクセスが多かったページ,訪問者の離れが多かったベージ,訪問時間と閲覧ページの分析

 同サービスでは,同社の「Loudcloud Global Operations Center」と「Opsware」自動化技術を用いて行う。「Loudcloud Global Operations Center」は,他社のように最初のサポートを受け付ける基本的なコール・センターとは異なり,アプリケーション・サーバー,WWWサーバー,ネットワーク,データベースなどの分野ごとの技術者と専門家が待機している。専門家が継続的にWWWサイトのパフォーマンスを監視して顧客にタイムリーにアドバイス,構造的な変更の提案を含めたフィードバックを送る。

 「Opsware」技術は,これまで手動でしか実行できなかった多数の配備と監視タスクを自動化する独自のプラットフォーム。予期しなかったトラフィックの急増があった場合に顧客のアーキテクチャを迅速に拡張できる。同技術により同社はWWWサイトのパフォーマンスがいつ上限に達するかを確認できるとともに迅速かつ安全にサイトに収容能力を追加できる。同技術は,ハードウエアとソフトウエアの組み合わせを全体的に管理できるため,オペレーション・チームが手動で同じことを試みるのと比較してより早く実行でき,エラーも少ないという。

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