米Symantecが,Palm機器向けのアンチウイルス・ソフトウエア「Symantec AntiVirus 2002 for Palm OS」をリリースした。同社が米国時間12月12日に明らかにしたもので,「最新のPalm機器とWindowsで動作する」(同社)。このソフトウエアを使うことで,ウイルスなど悪意のあるコードの攻撃からPalm OS上にあるデータを保護できるという。

 Symantec AntiVirus 2002 for Palm OSは,アプリケーション実行や,ファイルの赤外線通信,インターネット接続,HotSyncなどの利用時に,リアルタイムでウイルス・スキャンを行う。HotSync実行中もPalm機器を保護できる。またスキャン動作は,ユーザーが任意のタイミングで実行することも可能。「Palm機器に悪影響をおよぼす前にウイルスなどを検出し,機器を保護する」(同社)。

 『Automatic LiveUpdate』という機能を使うことで,最新のウイルス定義ファイルをインターネット経由でパソコンにダウンロードできる。この定義ファイルをHotSyncでPalm機器に転送できるる。

 Symantec社コンシューマ/クライアント製品デリバリ部門担当上級副社長のSteve Cullen氏は,「ハンドヘルド機器自体がウイルスの標的になると同時に,ほかの機器やパソコンにウイルスを広める経路になりえる」と説明する。「Symantec AntiVirus 2002 for Palm OSを使うことで,ウイルスやトロイの木馬など悪意のあるコードによる危険から,効果的に機器を保護できる」(同氏)。

 なおSymantec AntiVirus 2002 for Palm OSは,同社のオンラインストアから39.95ドルでダウンロード購入できる。「Norton AntiVirus」のユーザーは,29.95ドル(郵便による10ドルの割戻しを含む)で購入可能。購入者は,1年間無料で同製品用のウイルス定義ファイルをダウンロードできる。また同社の「Norton AntiVirus 2002 Professional Edition」には,Symantec AntiVirus 2002 for Palm OSを同梱している。

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