フィンランドのNokia社と仏France TelecomのR&D(研究・開発)部門が現地時間11月28日に, 次世代IPプロトコルIPv6へのFrance Telecomグループの移行戦略とスケジュールの作成を共同で行うことを発表した。

 両社の協調は, France Telecom R&DにNokia IP650ネットワーク・セキュリティ・アプライアンスが提供された9月から始まっている。これは,IPv6ルーティング,フォワーディング,サプライヤ間の相互運用,IPv4/IPv6移行のメカニズム,Nokia IPネットワーク・セキュリティ・アプライアンスのテスティングなど,いくつかのフェーズに分割されている。

 爆発的に普及すると予測される固定/モバイル・インターネットとUMTS,WLAN,xDSL,無線ブロードバンドなどの常時の新しい広帯域接続で,IPv6プロトコルは,無限のアドレス空間を提供することになる。

 ユーザーが新しいモバイル・インターネット・サービスとアプリケーションの恩恵を受けるために,すべてのモバイル機器はIPアドレスを必要とする。そのためNokia社は,IPv6によってもたらされるアドレス空間の増大とビルトインのセキュリティ・サービスとサービス品質の向上がモバイル・インターネット世界の構築に必要不可欠だとみている。

 Nokiaは,インターネット関連の国際標準化作業を手がける「IETF」のIPv6コミティに所属しており,およそ1年前から,セキュリティ関連製品でIPv4またはIPv6を選択できるオプションと,両方を相互運用する機能を提供している。

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