米Sun Microsystemsが米国時間11月13日に,分散リソース管理ツール「Grid Engine, Enterprise Edition 5.3」のベータ版を公開した。

 Grid Engineは2000年9月の発表以来,http://www.sun.com/gridwareで無償提供しているソフトウエア。Sun社が買収したGridware社の製品である。コンピュータ・リソースの収集や個々の役割分担など,ネットワークにつながっているデスクトップ・パソコンのリソース管理などを行う。

 Grid Engineは、前版であるGrid Engine 5.2.3の発表以来その導入数がすでに20倍以上に増え,「現在では11万8000以上のCPUが同ソフトで管理されている」(Sun社)という。

 なおSun社によれば、現在のグリッド・コンピューティングがクラスタ・レベルのグリッドであるのに対して今後は、より規模の大きな“キャンパス・グリッド”の時代に入るという。ここではより高度なリソース管理が求められるようになることから、Enterprise Editionではこれに取り組んでいくという。このため「Enterprise Editionではポリシ管理の機能を取り入れており、リソースを複数のグループ間で有効に活用する」(Sun社)。

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