米Sun Microsystemsが米国時間7月23日に,分散リソース管理ツール「Grid Engine」のソース・コードをユーザーや開発者コミュニティに向けて公開することを明らかにした。オープンソース・プロジェクト「Grid Engine Project」も立ち上げた。

 Sun社はGrid Engineのコード50万行を公開する。ちなみにSun社はすでに800万行以上のコードをオープン・ソース化している。Sun社は米CollabNetと協力し,http://www.gridengine.sunsource.netからコードをダウンロードできるようにする。

 Grid Engineのソース・コード公開により,サービス・プロバイダおよびサポート・プロバイダは,Grid Engineを特定の顧客のニーズに合わせてカスタマイズすることができるようになる。また,ソフトウエア開発者はGrid Engineと連携したアプリケーションを容易に作成することが可能になる。「分散リソース管理ツールの導入を促進し,アプリケーションの相互操作性を高め,インテグレーションの簡易化を支援する」(Sun社)としている。

 Grid Engineは2000年9月の発表以来,http://www.sun.com/software/gridwareで無償提供しているソフトウエア。Sun社が買収したGridware社の製品である。ダウンロード件数は,発表以来90カ国以上で約8000件にのぼるという。コンピュータ・リソースの収集や個々の役割分担など,ネットワークにつながっているデスクトップ・パソコンのリソース管理などを行う。

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