電子機器の設計・製造請け負いサービス(EMS:electronics manufacturing service)大手の米Solectronが米国時間9月17日に,2001年6月~8月期の決算を発表した。売上高は36億ドルで,前年同期の47億ドル,前期の40億ドルと比べて減収。GAAP(会計原則)ベースの純損失は2億5030万ドル(希薄化後の1株当たり損失は38セント)となり,前年同期の1億7100万ドル(希薄化後の1株当たり利益は27セント)から赤字に転落した。
リストラ費用などの一時的な経費を除いた場合の純損失は6700万ドル(1株当たり損失は10セント)である。
2001年6月~8月期は2億700万ドルのリストラ費用を計上した。施設の統合,一部事業の移転,備品の撤去,人員削減などのリストラを行った。
一般的に利幅が小さいパソコン分野の売上高は伸びたが,利幅が大きい通信分野などの売り上げが落ちたため,全体的な粗利率は低下した。リストラ策の効果が定着する2002年には粗利率が上向くとみている。
2001年度通年(2000年9月~2001年8月)の業績は,売上高が187億ドルで前年度の141億ドルから32%の増収。GAAPベースの純損失は1億2350万ドル(希薄化後の1株当たり損失は19セント)。リストラ費用などの一時的な経費を除いた場合の純利益は2億8720万ドル(1株当たり利益は44セント)だった。
2002年度の売上高は,160億ドル~185億ドルの範囲になる見通し。2002年度後半には業績が回復する見込みだ。しかし最近の事件(米国多発テロ)によって市場の不透明感が増し,打撃を受ける可能性もあるとしている。
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[www.solectron.comに掲載の発表資料1]
[www.solectron.comに掲載の発表資料2]