ウイルス対策ソリューション・ベンダーの英Sophosが米国時間8月6日,2001年7月におけるコンピュータ・ウイルスの被害状況をまとめた結果を発表した。ワースト1は「SirCam」」ウイルスだった。

 Sircamは,ウイルス自身がメール送信機能を備える。添付ファイルのウイルス・プログラムを実行すると,アドレス帳に限らず様々なファイルから収集したメール・アドレスへウイルス自身を送信して感染を広げる。加えて,ファイルの削除なども行う。Windowsマシンをねらう。

 最も頻繁に検出されたウイルスのワースト10は以下の通り。

1. W32/Sircam-A(Sircam) 65.2%
2. W32/Magistr-A(Magistr) 10.4%
3. W32/Hybris-B(Hybris variant) 4.1%
4. W32/Badtrans-A(BadTrans) 2.8%
5. W32/Apology-B(Apology variant) 1.9%
6. VBS/Kakworm(Kakworm) 1.4%
7. Troj/Keylog-C(Keylog variant) 1.0%
8. Joke/Hhold(Hhold) 0.8%
= 9. W32/Flcss(Funlove) 0.7%
= 9. W32/Qaz(Qaz) 0.7%
  その他 11%

 「Sircamは,7月に多数の企業が感染し,FBIのNIPC(国家インフラ保護センター)も被害を受けている」(Sophos社上級技術コンサルタントのGraham Cluley氏)。

 Sophos社が2001年7月に検出した新種ウイルスは1276種類。現在,同社製品が検出できるウイルスは,6万6170種類にのぼるという。

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