米Oracleと米Sun Microsystemsが米国時間6月19日に,Windowsベースのビジネス・アプリケーションを「Oracle9i Application Server」と「Solaris Operating Environment(OE)」を組み合わせたJava 2 Enterprise Edition(J2EE)対応環境に移行するためのソリューションを発表した。

 「Oracle Migration Kit for ASP」「Oracle Migration Workbench」と「Sun Developer Kit for Windows NT」から成る。

 「Microsoft社の製品を利用している開発者は,.NET技術向けに再学習し,アプリケーションも書き直さなくてはならない。そのため,多くの企業がオープンな標準規格ベースの開発ツールを求め始めている」(両社)。

 両社が発表したソリューションの主な特徴は以下の通り。

・Oracle Migration Kit for ASP:「Microsoft Active Server Pages(ASP)」対応アプリケーションをJ2EE対応に変換するツールを提供。段階的に移行を進めることができる。第1段階では既存のASP対応アプリケーションを変換し,Oracle9i Application Server上でJ2EE対応アプリケーションとして動作可能にする。第2段階では,その他のツールを用いてアプリケーションを最適化し,完全なJ2EE環境に移行する。

・Oracle Migration Workbench:「SQL Server」や「Microsoft Access」のデータベースを「Oracle9i Database」に移行するプロセスを簡素化する。データベース全体(トリガおよびプロシージャを含むデータやスキーマ)の迅速な移行を可能にする。

・Sun Developer Kit for Windows NT:情報,ツール,ヒント集,サンプル・コードなどが含まれる。Windows NTからSolarisやJava環境への移行に向ける。Sun社の開発者向けプログラム「Solaris Developer Connection Program」の一部として,WWWを介して無償で提供する。

 Sun Developer Kit for Windows NTとOracle Migration Workbenchはすでに入手可能。Oracle Migration Kit for ASPの利用を希望する登録者に「Oracle Technology Network」から提供している。

 ちなみにMicrosoft社が1月25日に,Java開発者の.NET移行を促すソフトウエア開発ツールとサービス「Java User Migration Path to Microsoft .NET(JUMP to .NET)」を発表している。

◎関連記事
「Javaプログラマよ,.NETへおいで」――MSがJavaから.NETへの移行ツールを発表
Microsoftが「JUMP to .NET」を発表,Java開発者の.NET移行を図る
米マイクロソフトがVisual Studio.NET Enterpriseの開発ツール2製品を発表
米サンと米マイクロソフトがJava訴訟で和解,Javaのライセンス契約を打ち切る
Javaは誰のもの???JavaOne2000で見えてきた新展開

 Java関連の技術・製品・市場に関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「Java」で詳しくお読みいただけます。

 Windows 2000の技術・製品・市場に関する情報は総合IT情報サイト『IT Pro』の「Windows 2000」で詳しくお読みいただけます。

[www.Sun.comに掲載の発表資料]
[www.oracle.comに掲載の発表資料]