米Microsoftは米国時間1月25日,Javaアプリケーションを「.NET Platform」へ移植するためのソフトウエア開発ツールとサービス「Java User Migration Path to Microsoft .NET(JUMP to .NET)」を発表した。

 「Java開発者にXMLベースのWWWサービス開発に移行する手段を提供することで,Javaとその他の言語で記述したソフトとの相互運用性を大幅に向上できる」(Microsoft)。

 「JUMP to .NETを使うことで,Javaは,.NET Platformに対応した20種を超えるプログラミング言語の仲間入りをする。WWWサービス構築におけるプログラム言語の相互運用性と選択の自由を確保するという我が社の取り組みを示すものである」(Microsoft社プラットフォーム戦略部門副社長のSanjay Parthasarathy氏)。

 JUMP to .NETは以下の3つのツールと1つのサービスで構成する。

  • Microsoftのツール「Visual J++」で開発した既存アプリケーションを変換し,.NET Platformで動作可能にする変換ツール。変換したアプリケーションはネイティブのWeb Services対応機能など.NETの新機能を利用できる。
  • .NET Platform向け統合開発環境「Visual Studio.NET」に対応したツール。Java言語の構文を.NET Platform開発/実行環境でそのまま流用できる。
  • Javaソース・コードをプログラミング言語「C#」に自動変換するツール。言語構文とライブラリ・コールを変換する。変換できないコードはVisual Studio.NETで検出する。
  • 有料のコンサルティング・サービス。顧客のプロジェクトへのJUMP to .NET技術適用を支援する。

 JUMP to .NETのツールはベータ版を2001年前半にリリースする。最終版は2001年後半を予定。ツールおよびサービスの価格とサービス開始の時期は追って発表する。

 Microsoftは米Sun MicrosystemsとのJava係争に終止符を打ったばかり。両社は米国時間1月23日に,Microsoft社がSun社に2000万ドルを支払うことで和解に達したことを発表している。

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