米Proxicomが,米Compaq Computerから買収条件を変更する意向はないとの通知を受け取った。これによりProxicom社はCompaq社との契約を解除し,直ちに南アフリカDimension Data Holdingsとの最終交渉に入る。米国時間5月11日にProxicom社が明らかにしたもの。

 Compaq社は米国時間4月26日に,Proxicom社を買収することで両社が合意に達したことを明らかにした。しかしこのときの合意内容には,Proxicom社がCompaq社以外の企業と交渉できることが盛り込まれていた。もし,Compaq社の買収条件を上回る提案があり,その提案を受けた翌3営業日以内にCompaq社がそれを上回る提案を行わなかった場合,Proxicom社はCompaq社に1000万ドルを支払って契約を打ち切ることができる,という内容だった。

 その後Proxicom社はCompaq社の買収条件を上回る買収提案をDimension Data Holdings社から受け,そのことを米国時間5月9日にCompaq社に伝えていた。Compaq社が提示していた買収条件は,Proxicom社の株式を1株当たり5ドル75セントの現金で公開買付けにより買い取るというもの(買収総額は2億6600万ドル)。これに対しDimension社は,1株当たり7ドル50セントを提示した。なお翌3営業日の期限は,ニューヨーク時間の2001年5月14日午後5時だった。

 これについてCompaq社も米国時間5月11日に声明を発表しており,「現在の経済情勢を考えると,これ以上高値を付けることが妥当とは考えられなかった」(Compaq社Worldwide Sales and Services業務執行副社長のPeter Blackmore氏)と説明している。

 Proxicom社はe-businessのコンサルティングやインターネット/マルチチャンネルのソリューション開発を手がける会社。Compaq社はProxicom社を子会社とし,Global Services部門の傘下におくという計画を立てていた。

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[Proxicom社の発表資料]
[Compaq社の発表資料]