米Compaq Computerから買収提案を受けていた米Proxicomは米国時間5月9日に,同社がCompaq社の買収条件を上回る提案を南アフリカのDimension Data Holdingsから受けたとCompaq社に伝えた。Proxicom社が同日明らかにしたもの。

 Proxicom社はe-businessのコンサルティングやインターネット/マルチチャンネルのソリューション開発を手がける会社。Compaq社とは米国時間4月26日に,Compaq社による買収に関して合意に達していた。ただしこのときの合意内容には,Proxicom社がCompaq社以外の企業と交渉できることが盛り込まれていた。もし,Compaq社の買収条件を上回る提案があり,その提案をProxicom社が受けた翌3営業日以内にCompaq社がそれを上回る提案を行わなかった場合,Proxicom社はCompaq社に1000万ドルを支払って契約を打ち切ることができる,という内容である。期限は,ニューヨーク時間の2001年5月14日午後5時となる。

 Compaq社が提示していた買収条件は,Proxicom社の株式を1株当たり5ドル75セントの現金で公開買付けでより買い取るというものだった(買収総額は2億6600万ドル)。これに対しDimension社は,1株当たり7ドル50セントを提示している。

 なおProxicom社の取締役会は同社の株主に対してCompaq社との合併を勧告しているが,現時点ではこの勧告の撤回や,修正,変更は行っていないという。

 Compaq社は米国時間4月26日にProxicom社を買収することで最終合意に達したと発表していた。このとき,同社Worldwide Sales and Services部門執行副社長のPeter Blackmore氏は,「Compaq社がすでにプレゼンスを確立している通信や金融サービス市場での基盤を拡充する。また,小売り販売,自動車,製造,メディアとエンターテインメントといった市場での存在感を高める」などとコメントしていた。Compaq社はProxicom社を同社の子会社とし,Global Services部門の傘下におくという計画を立てている。

米コンパックがコンサルティング会社のProxicomを2億6600万ドルで買収

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