米IDCが米国時間4月16日に,インターネット・セキュリティ・ソフトウエア市場に関する調査結果を発表した。それによると市場で最も大きな割合を占め,急速に成長する分野は「3A(三つのA)」だという。すなわち,(1)authentication(認証),(2)authorization(認定),(3)administration(管理)である。

 3A関連のソフトウエアの売上高は年平均28%で成長し,2000年の28億ドルから2004年には77億ドルに増加する。

 「認証,認定,管理セキュリティ機能はe-businessを実現するうえで非常に重要だ。顧客,提携企業,サプライヤ,チャネルとの信頼関係を築くための不可欠なインフラと見なされている」(ICD,Internet SecurityプログラムのアナリストBrian Burke氏)。

 認証ソフトウエアが3Aソフトの成長を牽引する。売上高は2000年の5億6200万ドルから2004年には17億ドルに増加し,この期間の年平均成長率は32%である。

 「強力な認証機能が安全なトランザクションを支える。さまざまなe-businessアプリケーションに向けてPKIやデジタル認証などの利用が普及しつつある」(同氏)。

 3Aソフトを利用することにより,「e-businessの顧客基盤を広げ,オンライン・トランザクションを増やし,コストの増加率を1ケタに抑えながら売上高を2ケタ成長に導くことができる」とIDCは分析する。

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