英Psion PLCが英国時間3月1日に,組織再編計画について明らかにした。Psion社は今年1月に米Motorolaとのジョイント・ベンチャーを解消しているが,これに引き続きPsion社はスマートフォン事業であるOdinプロジェクトを今後「自主的に中止する」(同社)という。これによってコスト削減を図り,この事業分野の従業員の20%を削減する計画である。

 また同社のコンピュータ事業(Psion Computers),モデム事業(Psion Connect),デジタル・ラジオ部門(InfoMedia)を統合し,新部門「Psion Digital Solutions」を設置する。なおPsion社はPsion ComputersとPsion Connectの今後の業績について警告を発している。売り上げ見込みを下方修正するという。

 Psion社はPsion Digital Solutionsの設置に伴い2001年に1100万ポンド(1600万ドル)のリストラ費用を見込む。これにより今年は1700万ポンドのコスト削減,それ以降は700万ポンドのコスト削減が実現すると説明している。

 「昨年末に将来の戦略的方向性について時間をかけて再考した。その結果,“シンプルな組織構造”という結論に至った。我々はコストを削減して,無線LANなどを手掛けるPsion Teklogixを主要事業としていく」(Psion社会長のDavid Potter氏)。

 スウェーデンEricsson,松下通信工業, Motorola社,フィンランドNokiaとのジョイント・ベンチャーである英Symbianについては,Psion社の「重要な戦略的投資」の対象であり続けるという。技術開発もスケジュール通り進めており,EPOCのライセンス供与も続ける。現在開発中の20製品が,今後20カ月以内に市場投入されると見込んでいる。しかし無線免許にかかるコストの問題などにより,2.5GのGeneral Packet Radio Services(GPRS)サービスが遅れることから,これがSymbian社に影響を与えると説明している。

 なおPsion社は2000年通年の業績を明らかにした。特別費用など一時的な費用を含めた税引き前損失は810万ポンドである。Symbian社やPsion Computers,新規事業への投資が影響したとという。一時的な費用を含まない税引き前実質利益は770万ポンド。

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