英Symbianは英国時間9月25日に,無線情報端末(Wireless Information Devices)向けソフトウエアの開発が計画通りに進んでいる,などとする発表を行った。米Motorolaが同日,スマートフォンの共同開発で米Palmと提携関係に入ったことを明らかにしたが,Symbian社の事業は影響を受けないというもの。

 Palm-Motorolaの提携に関係なく,Symbian社はモバイル・インターネットを含む携帯電話市場に向けて今後も拡張していく,などと発表した。Motorola社はSymbian社の出資している5社の1社である。

 Symbian社は,スウェーデンのEricsson,松下通信工業,Motorola社,フィンランドNokia社,英Psionが株式を保有する合弁会社である。Symbian社によると,Motorola社はPalm社との共同ブランドのスマートフォンを開発すると発表したが,これと同時にSymbian社への取り組みを今後も継続し,Motorola社の共同出資者,活動的な参加企業,ライセンシとしての立場を今後も維持していくことを確認したという。

 「Motorola社は,Psionと現在共同開発している製品への取り組みも継続して行い,2001年の製品出荷の計画も予定通りに進んでいる」(Motorola社のAl Zabarsky副社長)。

 「Motorola,Ericsson,Nokia,松下,Psion,三洋電機は,Symbianベースの携帯情報端末を開発中である。またEricsson,Nokia,松下,ソニーはSymbianベースのスマートフォンを開発している」(Symbian社)。

 なおSymbian社は先週,無線情報端末向けOSの第6版をライセンシに向けてリリースしたばかり。第6版では,WAP 1.1,HTML,Bluetooth,無線端末向けJavaに対応した。今年末までにリリース予定の6.1版では,GPRS(General Packet Radio Service),Bluetoothの拡張仕様,WAP 1.2の機能を組み込む。

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