「広告代理店は,ストリーミング・メディアでの広告展開がブランディング(ブランド力の強化)戦略や広告戦略に大きな効果をあげると考えており,クライアント企業に熱心に勧めている」。The Yankee Groupが米国時間2月20日に調査結果を発表した。
ストリーミング・メディアの調査会社の米MeasureCastが,Yankee社と協力してまとめたもの。広告代理店でメディア関連部門を担当する役職者100名を対象に実施した。
ストリーミング・メディア広告とは,インターネットを介したラジオ番組や映像を配信するTV番組などでの広告を指す。調査結果の概要は以下の通り。
・全体の2/3近くが「最近12カ月間に,クライアント企業に対しストリーミング・メディア広告の制作を勧めたことがあり,今後12カ月間にも同メディアの推奨を行っていきたい」と回答。
・すでにストリーミング・メディア広告を制作したことのあるクライアント企業について,「今後12カ月間にまた別のストリーミング・メディア広告をつくりたいと考えている」とした人が全体の90%を超えた。「今後12カ月間で同メディアに費やす予算を増額するだろう」は56%。
・一方で,クライアント企業の「ストリーミング・メディア広告を採用しない理由」としては,「コストが高すぎるように感じる」が最も多い。
「コンテンツ・プロバイダは企業に対し,ストリーミング・メディアは大きな効果が期待できる広告媒体であることをきちんと説明していくべき」(MeaSureCast社CEOのEd Hardy氏)。
「効果をにらみ,ターゲットとなる視聴者の特性にマッチした広告を制作すること」(Yankee社Internet Market Strategies Planning Service部門ディレクタのMichele Pelino氏)。
なお,ストリーミング・メディアの視聴者数に関しては,米Nielsen//NetRatingsが「米国のストリーミング・メディア視聴が65%増の3500万人に」とする調査結果を2000年12月に発表している。3500万人はネット・ユーザー全体の36%にあたるという。(詳細は「「米国のストリーミング・メディア視聴が65%増の3500万人に」と米ニールセン」)
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