3次元グラフィックスLSIの米NVIDIAが米国時間11月28日に,米Microsoftに,3次元グラフィックス技術をライセンス供与したことを明らかにした。3D API「DirectX」の最新版「8.0」に向けた提携である。
3次元画像の画質向上を図る技術である。「ゲームなどのアプリケーション開発で,より複雑なデザインに対応する。柔軟性のある3次元レンダリング技術を用いることができるようになる」(NVIDIA社)。
今回のライセンス供与は両社が進める提携事業の一環。これまでにも,DirectXの開発者トレーニング,DirectX VA開発などで両社が協力体制を敷いている。また,Microsoft社が開発中の家庭用ゲーム機「Xbox」向けに,NVIDIA社がグラフィックスLSIを提供することをすでに発表している。具体的には,3次元音響効果や広帯域通信を可能にするMedia Communications Processor(MCP)と,3次元レンダリング用グラフィックスLSIのGraphics Processing Unit(GPU)を提供する。
Xboxは2001年秋に出荷が予定されている。NVIDIA社のGPUおよびMCPXのほかには,733MHz動作のPentium IIIプロセサと8Gバイトのハード・ディスク装置,64Mバイトの主記憶を搭載する。
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