米Microsoftが米国時間10月16日に,米デトロイトで同日開幕した「Convergence 2000」で,車載システム向け組み込みOSの新版「Windows CE for Automotive version 3」の詳細を明らかにした。

 Critical Process Monitor(CPM)など,車の安全性を高める機能を装備する。CPMは,車載システムのクラッシュやコンピュータ・ウイルスの感染を防ぐ仕組みである。また故障時に自動的にそれを検出し,リカバーする機能も備える。

 ナビゲーション・システムなどのグラフィックス・アプリケーションに向けた「GDI-Sub」,電力制御の「Power Management Architecture」,「Driver Distraction Control」といった機能を装備した。Telephony API(TAPI)にも対応する。

 「Windows CE for Automotive」は,ハンズフリーの通信システムや道路上などでの緊急時救援サービス,インターネット・アクセス,エンターテインメントといったアプリケーションに対応するプラットフォーム。この新版「v.3」は,同社が進める「Car.NET Framework」の一部となる。

 なおMicrosoft社は9月に,プロダクト ディベロップメント リミテッド,アイシン・エィ・ダブリュ,クラリオン,ザナヴィ・インフォマティクス,デンソー,三井物産の日本企業6社と,カー・ナビゲーション・システムなどと「Windows CE for Automotive Forum」を結成している。車載情報システム向けOSの開発・改良を目指す。また,独Robert Boschの子会社Blaupunkt社とも9月末に車載システムの開発で提携した。ナビゲーション・システムやテレマティックス(無線データ通信システム)など広範にわたる製品を開発する。

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[発表資料]