米Microsoftが米国時間9月28日に,独Robert Boschの子会社Blaupunkt社と車載システムの開発で提携関係に入ったことを明らかにした。

 Windows CEベースの車載向けOS「Windows CE for Automotive」を使ったナビゲーション・システムやテレマティックス(無線データ通信システム)など,車載コンピュータや通信システムなど広範にわたる製品を開発する。

 既存のナビゲーション・システムやルート選択機能,エンターテインメント機能に,インターネット接続を統合する。製品の登場は,OEM販売も含め,2001年となる見込み。

 「ニュースや最新交通情報,インスタント・メッセージング,ナビゲーション・アシスタンス,DVDベースのインターネット・システムなどの情報サービスが,消費者の求めるセキュリティやエンターテインメントなどの需要に適うものとなる」(Microsoft社)。

 「Windows CE for Automotive」は,ハンズフリーの通信システムや道路上などでの緊急時救援サービスといったアプリケーションに対応する。Microsoft社は9月19日に,日本で「Windows CE for Automotive Forum」を設立した。これには,デンソー,クラリオンなど車載システム5社が共同発起会社として参加している。Windowsをベースにした開発環境の向上で協力する。

 調査会社米Strategy Analyticsの報告によれば,2006年までに新車の50%,高級車のカテゴリでは90%がテレマティックス機能を備えた機器を搭載するという。また,米Westwind Research Groupによれば,こうした車載機器に向けたインターネット接続などの加入サービスの売上高が,2005年までに200億ドル規模に達する。米運輸省の報告(1995年)によれば,人々が車の移動に費やす時間を合計すると,北米および中南米を合わせた地域だけで,週に5億時間を超えるという。

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[発表資料]