米Microsoftが,米デトロイトで10月15日に開催される「Convergence 2000」で,車載システム向けOSの新版「Windows CE for Automotive version 3」を披露する。
同社が米国時間10月11日に明らかにしたもの。

 「Windows CE for Automotive」は,ハンズフリーの通信システムや道路上などでの緊急時救援サービス,インターネット・アクセス,エンターテインメントといったアプリケーションに対応する。Windows CE for Automotive v.3は,同社が進める「Car.NET Framework」の一部となるもの。Convergence 2000では,「次世代テレマティックス(無線データ通信システム)技術についての戦略を発表する」(Microsoft社)という。

 なおMicrosoft社は9月に,プロダクト ディベロップメント リミテッド,アイシン・エィ・ダブリュ,クラリオン,ザナヴィ・インフォマティクス,デンソー,三井物産の日本企業6社と,カー・ナビゲーション・システムなどと「Windows CE for Automotive Forum」を結成している。車載情報システム向けOSの開発・改良を目指す。

 調査会社米Strategy Analyticsの報告によれば,2006年までに新車の50%,高級車のカテゴリでは90%がテレマティックス機能を備えた機器を搭載するという。また,米Westwind Research Groupによれば,こうした車載機器に向けたインターネット接続などの加入サービスの売上高が,2005年までに200億ドル規模に達する。米運輸省の報告(1995年)によれば,人々が車の移動に費やす時間を合計すると,北米および中南米を合わせた地域だけで,週に5億時間を超えるという。

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[発表資料]