米Handspringが米国時間10月16日に,PalmOSを搭載した携帯情報端末「Visor」の新ラインナップを発表した。マイクロプロセサを高速化した「Visor Prism」と「Visor Platinum」で,「Prism」はカラー表示モデル,「Platinum」は白黒モデルである。

 両モデルとも,米Motorolaの動作周波数33MHzの「DragonBall VZ」プロセサを搭載している。従来機の動作周波数は16MHzだった。米国市場での出荷を11月に始める予定である。価格は「Prism」が449ドルで,「Platinum」が299ドル。

 「Prism」は,16ビット・カラー(6万5536色)の表示が可能。カラー表示モデルはVisorとしてはこれが初めて。筐体はコバルト・ブルー。「ディジタル・カメラやGPS(全地球測位システム),WWWブラウジング,ゲームなどの用途に向ける」(Handspring社)。「Platinum」は,白黒で16段階の表示が可能。筐体はメタリック・シルバー。

 両機種とも主記憶は従来機と同じ8Mバイト。OSには「Palm OS 3.5」を搭載し,拡張スロット「Springboard」を備える。USB対応で,Macintoshとの互換性も確保している。通常使用時の電池動作時間は,Prismが約2週間で,「Platinum」が4~6週間。

 Handspring社は,周辺機器として,ジョイスティック「GameFace」を投入することも明らかにした。Visorの「Solo」「Deluxe」「Platinum」向けを年内にリリースする。「Prism」向けは2001年前半の予定。価格は39ドル95セント。アーケード・ゲーム「Zap!2000」(Astraware社)をバンドルする。

 サード・パーティ社がSpringboard向けモジュールなどを発表している。GeoDiscovery社がGPSモジュール,Good Technology社がMP3プレーヤ,Pocket Express社がカラー・ゲーム・パックをリリースのほか,IDEO社がカメラ・モジュール「Prism/Platinum」向けアップデート・ソフトを無償で提供する。

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[発表資料]