情報処理推進機構(IPA)の「情報セキュリティの脅威に対する意識調査」によれば、スマートデバイスの利用者の6割超がデータの漏洩や第三者による不正利用を不安視していると分かった。スマートデバイスのセキュリティー対策としてOSを更新している利用者は過半に達したが、画面ロック機能を利用しているのは3割弱だった。
2018年9~10月に、スマートフォンやタブレットでインターネットを利用する5000人から回答を得た。スマートデバイスのみでインターネットを利用する、またはパソコンよりスマートデバイスでインターネットを利用する時間が長い回答者を抽出した。
スマートデバイス利用時の不安を聞いたところ、71.1%の回答者が「データが盗難・漏洩すること」を選んだ。次いで61.1%が「第三者に不正利用されること」と回答した。「本体の紛失や盗難」(45.2%)、「ワンンクリック請求で詐欺に遭うこと」(38.8%)が続き、多くの利用者が不安を覚えながらスマートデバイスを利用している現状が浮かび上がった。「不安に感じるものはない」回答者は9.8%にとどまった。
スマートデバイスのセキュリティー対策の実施状況は、「OSのアップデート」(54.4%)、「信頼できる場所からアプリをインストールする」(49.0%)、「インストールしたアプリのアップデート」(43.5%)が上位だった。パスワードやパターンによる「画面ロック機能」の利用は27.0%にとどまり、紛失を想定して捜索対策を実施している回答者も11.4%だった。セキュリティー対策は「特にない」とする回答者も2割近くいた。