前回は、Webサイトの目的を一つに絞り、検索される単語や、お客様がサイトを訪問する状況を考えることを説明しました。ではあなたの会社では、実際にお客様にインタビューしてみましたか。「弊社のサイトを訪問したことがありますか」とか「どのような時に、私たちのサイトに訪問したいと思いますか」「どのような情報があったら良いと思いますか」などなど。
実際にインタビューすると、お客様があなたの会社のWebサイトを訪問する頻度や、訪問する機会が少ないと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか?実際、私もB2B企業のWebサイトのアクセス分析に携わったことが何度かありますが、有名なB2Cの企業のWebサイトに比べると、訪問者数も訪問回数も多くないという実感があります。
まず、それほど多くない理由について考えてみましょう。B2Bサイトは多くの場合、お客様が事業に必要なサービスや原材料、またはパートナー会社などを選定するときに使っています。これら、必要なサービスなどの選定は、頻繁に発生するものではありません。つまり、サイト訪問はビジネスの必然性によって発生するもののため、それほどは多くないのです。

では、そのようなB2Bのサイトをよりよくするためには、どのように改善したらよいのでしょうか。ここでは、以下の二つの方法を考えます。
- お客様のサイトの中の動きをスムーズにする
- 既に訪問しているお客様を分析し、その結果を基に新しい訪問者を増加させる
筆者は、まず2.にあるような、訪問者数をすぐに増加させたいという相談をよく受けます。ここでもし、お客様の多くがサイト内の1ページ目を見ただけで帰っている(正しくは、ブラウザーを閉じたりGoogleなどの検索ページに戻ったりする)のであれば、ページの構成に問題があると推測できます。このため、ページ構成を変更しなくてはなりません。ここで、広告の力などを借りて、一時的に訪問者を増やすことは、あまり良い方法といえません。それは、大きな穴の空いているバケツに今までに以上に水を注いでも、水はそれほどたまらないからです。まずは、バケツの穴を塞ぐことを考えます。