一生懸命に仕事をしていても、なかなか仕事のリズムがつくれないことは、誰にでもあるでしょう。苦手だ、面倒臭い、難しいといったイヤな仕事ほど、この傾向が強いと思います。

 仕事のリズムを作れないと、仕上げるのに見積もった以上に時間がかかってしまい、ストレスも溜まってしまいます。完成度に満足がいかないこともあるでしょう。真剣に取り組もうとするほど深みにはまることが多いため、何らかの対策が必要となってきます。逆に、なかなかこうした仕事に取りかかる気になれず、苦手意識が高くなる一方となってしまって困っている人もいるかもしれません。

 IT担当者の場合、新しいシステムの構築など、長期間に及ぶ仕事をするケースも多いため、「何とかしなければ」と思いつつ、いつまで経っても残業の日々から抜け出せない人も結構いるのではないでしょうか。

 今回は、これらの問題を解決する方法について解説します。もちろん時短テクにもつながる方法ですので、参考にしてみてください。

強制終了で仕事の効率は上がる!ゼイガルニーク効果

 仕事をしていて行き詰まったら即強制終了し、次の仕事をしてみてください。そして、その仕事が終わってから再び、行き詰まった仕事に取りかかってみましょう。すると頭の切り替えがうまくいき、捗ることがあります。少なくとも、リズムを作れないままダラダラと仕事を続けてしまうことの防止にはなります。

 逆に、ある仕事を一段落つくまでリズム良く進められたのに、休憩を挟んで次の仕事に取り掛かると効率が下がっており行き詰まることがあります。これはなぜでしょうか?

図1●長時間同じ仕事をするときは、1時間から1時間半後には切りが悪くとも強制終了するよう心がけたい
図1●長時間同じ仕事をするときは、1時間から1時間半後には切りが悪くとも強制終了するよう心がけたい

 実は脳科学的には、「物事は切りの悪いところで中断したほうがいい」という考え方もあるのです。これは「ゼイガルニーク効果」といいます。これを仕事に当てはめると、「あえてピークのところで中断すると、それまでの記憶が鮮明に残るため、再開すると即仕事のリズムがつくりやすい」と言えるのかもしれません。

 ゼイガルニーク効果を活かすためにも、長時間同じ仕事をするときは、リズムに乗っていても、1時間から1時間半後には切りが悪くとも強制終了するよう心がけてみてください(図1)。このときに「あと◯分しかない」と思うことで、集中して仕事ができるようになると思います。

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