仕事をするのが早い人でも、コミュニケーション下手なら、プロジェクトなど共同でしなければならない仕事をスムーズに進められないことがあります。仕事をするのが早くコミュニケーションが上手な人なら、ワンランク上の時短テクを目指せます。「コミュニケーション力」は時短テクを実現する一つのカギとなっているのです。
コミュニケーション力といっても、時短テクに必要なスキルは、それほど難しいものではありません。今回は時短テクにもなり、信頼感や親近感にもつながる簡単なコミュニケーション力について説明します。
曖昧な言葉を避けるだけで信頼度はアップする
プロジェクトチームなどで共同作業をしているとき、仲間の仕事の進捗状況を聞くと、「あともう少しでできます」といった答えが返ってくることは珍しくありません。ところが、こちらが「あともう少しということは、1時間後くらいかな」と思っても、相手は「今日中」という意味で使っているようなケースがあります。こうした経験は誰もがしているでしょう。
これでは段取りに支障を来してしまい、予定していた時間に仕事を仕上げられなくなることも出てくると思います。相手を信頼できなくなるかもしれません。特にIT担当者は、トラブル対応などできるだけ早く解決しなければならない仕事もあるため、作業時間の確認はしっかりしておくべきです。
少なくとも、こちらが仕事の進捗状況を聞かれた場合は、「あと1時間くらいでできます」といった形で、できるだけ具体的な時間で答えるとよいでしょう。そのほうが相手も安心して作業の調整などができ、信頼してくれるようになります。信頼関係が強くなっていけば、仕事がスムーズに進むようになるのは言うまでもありません。
ただし、作業の完成目安を無理めの時間で答えてしまわないように気を付けましょう。「できるだけ最短で仕事を仕上げよう」という気持ちは大切ですが、約束の時間に間に合わなかった場合は、信用をなくしてしまいます。分かっているつもりでも、つい無理めの時間を答えてしまう人は意外と多いのではないでしょうか。午前11時には仕上がりそうなら、「午前中には仕上がります」と少し時間に余裕をもたせて答えるのがコツです。これなら予想以上に時間がかかっても、約束の時間までに何とか仕上げられます。
具体的に答えるようにしたいのは、時間だけではありません。例えば、取引先や上司などに仕事の改善を頼まれたとき、「努力します」「がんばります」と答える人は珍しくありません。前向きな答えのように思える人は少なくないかもしれませんが、このようなときも、できれば具体的にどう努力するのか、どうがんばるのか、簡潔にでも改善策を答えるべきです。