仕事が速い人は、必ずといっていいほど「スキマ時間」を有効に利用しています。「単純作業はスキマ時間で済ませてしまう」という人も珍しくはありません。この方法は、重要な仕事の合間の単純作業によって頭を休めることにもつながるため、仕事のリズムを作りやすくなるというメリットもあります。つまり単純作業は、持っていきようによっては、ちょっとしたリフレッシュ効果が期待できるのです。

 特にIT担当者の場合、兼務の人も少なくないため、多忙期は昼夜を問わず長時間パソコンの前から離れられない人は多いと思います。その意味でも、重要な仕事の合間に単純作業をすることは有効です。しなければならない単純作業をリストアップしておき、効率的にスキマ時間を使えるようにしておくとよいでしょう。

 ただし、単純作業よりスキマ時間に向いている仕事もありますし、逆にスキマ時間にやるべきではない仕事もあります。これらの理解と実践は時短テクにもつながりますので、ぜひ参考にしてみてください。

急ぎでない重要な仕事ほど、スキマ時間が効く

 実は、スキマ時間で仕上げるのに最適な仕事は、単純作業ではなく「急ぎではない重要な仕事」かもしれません。成果の大きさからしても、スキマ時間を有効に利用すべきです。

 例えば、自発的に取り組んでみようと思っている企画や改善といった創造的な仕事は、ちょっと忙しくなると真っ先に犠牲にされやすいが重要な仕事だと言えるでしょう。これは仕事ができる人、できない人に関係なく当てはまると思います。実際、仕事ができる人が、急ぎではない重要な仕事に手をつけられず、何とかしたいと考えているケースは少なくありません。

 ところが、「いつかは……」と思っていても、なかなか「いつかは」はやってこないものです。これではせっかくいいアイデアが浮かんだとしても、好機を逃してしまいます。それならば少々時間がかかっても、スキマ時間だけで仕上げることに決めてしまった方が、結果的に近道になる場合もあるでしょう。

 スキマ時間を使って企画や改善などの急ぎでない重要な仕事をするのにお勧めなのが、アイデア出しです。わずか5分、10分でも、集中すれば結構アイデアが出てくるものです。これなら気軽に取りかかれるのではないでしょうか。思いつくままにアイデアをWordなどに入力していき、ある程度溜まったら厳選し、カタチにして磨きをかけていけばよいのです。私はこの方法で、本コラムの企画書を作成しました。

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