“自宅が職場”の一部の人を除き、避けて通れないのが通勤です。「東京都内に通勤する人の場合、自宅から会社までの片道の平均通勤時間は約1時間」という調査結果があります。通勤時間を持て余している人も多いのではないでしょうか。

 例えば、通勤時間が片道1時間だとして、このうち電車に乗っている時間が片道35分なら往復で1時間10分、1カ月で約25時間も電車に揺られていることになります。営業職など外出が多い部署の人なら、もっと電車に乗っていることでしょう。この時間を有効活用しない手はありません。

 どんなに忙しくても、会社を往復する限り、必ずまとまった時間が確保できるのが通勤時です。考えようによっては、電車内はノマドのゴールデンタイムと言えます。今回は、“電車ノマド”の利点および効率的な方法を紹介します。

簡単な作業や優先順位が低いことから試してみる

 居心地の良い喫茶店などと比べ、電車ノマドは快適とは言い難いのが実情です。そこで、簡単な作業や優先順位が低めのことから試してみることをお薦めします。これなら気軽に実行できます。

 例えば、「作成済みで未提出の書類に誤字脱字がないかをチェックする」「仕事の段取りを確認する」「いつか提出しようと思っている企画書のアイデアを練る」などです。

 特に、アイデアを練る作業は、重要な割に急ぎの仕事ではないため、つい後回しにしてしまいがち。これではいつまでたっても仕上げることができません。企画書の作成は、「時間を取ってじっくり取り組まなければならない」と思い込んでいる人は少なくありませんが、概要や関連キーワードを書き留めておくだけでも、かなり取りかかりやすくなります。

 実は、この連載コラムの企画書は、電車ノマドで概要とキーワードを書き留め、自宅の仕事机で一気に仕上げました。

電車の中でメモを取るなら、シャツの胸ポケットにもすっぽり入る薄型・軽量のメモホルダーの利用がお薦め。
電車の中でメモを取るなら、シャツの胸ポケットにもすっぽり入る薄型・軽量のメモホルダーの利用がお薦め。

 電車の中でメモを取るなら、単なるメモ帳や付箋紙ではなく「メモホルダー」の利用をお薦めします。ホルダー部が平面になっているので机がない電車内でも文字が書きやすくて便利です。主要な100円ショップで入手できます。

 そのほか、急を要さない仕事に関する書籍を読んだり、取引先のWebサイトをスマートフォンでチェックしたりする作業もお薦めです。わざわざ時間を取ってやる確率が限りなく低いことは、「電車ノマドでしかやらない」と決めておくのがポイント。電車に乗っている時間は苦痛で暇と感じるぐらいなら、少しでも有効活用しようと気楽に始めるとうまくいきます。

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