前回前々回3回前の3回にわたって"企画の固め方"を説明しました。小島は,情報システム部長から「開発部の中堅エンジニアの研修カリキュラム」作成を命じられ,その「考え方」や「進め方」を考えていました。そして,「何か新しいことを考える際には,論理性面と心理面の要素が必要になる」ことを学びました。


企画作成における論理性面5要素

(1)「なぜ,その仕事をするのか?」,「しないとどうなるのか?」が説明されていること。
(2)「いつやるのか?」,「誰がやるのか?」,「その理由は何か?」が説明されていること。
(3)「具体的にどんなステップでするのか?」,「その合理性(実現の妥当性)はどうか?」が説明されていること。
(4)「効果はどうか?」,「具体性はどうか?」が説明されていること。
(5)「その後,将来的にどうなるのか?」,「次は何につながるのか?」が説明されていること。


企画作成における心理面5要素

(1)その企画で実現される効果が,関係者のメリットになると思わせること。
(2)だれが見ても,「その通り。それは問題であり,対策が必要だ」と思わせるテーマであること
(3)「なぜ問題が発生しているのか」の論理展開で明確で「なるほど」と思わせること。
(4)解決に向けた具体策が入れ込まれ,妥当だと思わせること。
(5)解決策の具体的行動がすぐ着手できると思わせること。

 私は小島の「研修企画」のために「チームの発足理由」や,「販売経路が拡大して,情報システム部門の役割が変わってきたこと」,「情報システム部長が何を問題としているか」など,「現状課題」とともに「これまでの経緯」を説明しました。これを受けて,今回から,小島の「研修企画」を具体的に「どうブラッシュアップするか」を考えて行きます。

 今回は“仕事に役立つ7つの科目”の「(1)文書」に関する「説得力を持たせる」がテーマです。