米Adobe Systemsと米Symantecが,インターネット・ユーザー向けセキュリティ製品のマーケティングで協力体制を敷く。Adobe社が米国時間3月2日に明らかにしたもの。Adobe社のPDF閲覧ソフト「Adobe Reader」の最新版をダウンロードするユーザーに対し,Symantec社のセキュリティ・ソフト「Norton Internet Security 2006」の試用版を提供し,特別価格での購入を促す。

 Adobe社Platform部門バイス・プレジデントのKurt Garbe氏は「Adobe社の幅広いユーザー基盤とSymantec社のパソコン用セキュリティ・ソフトウエアを組み合わせることにより,情報やサービスにユーザーがアクセスする場であるインターネットを,より安全なものとすることができる」と述べた。

 Symantec社の推定では,インターネットを利用する消費者の30~40%が適切な保護対策を実施していないという。「Adobe社との提携により,パソコンを保護する手段を,素早くそしてより安価で,オンライン経由で導入する手段を幅広い消費者に提供する」(Symantec社シニア・バイス・プレジデントのEnrique Salem氏)

 Norton Internet Security 2006には,「Norton AntiVirus」「Norton Personal Firewall」「Norton AntiSpam」「Norton Parental Control」が含まれる。

 ちなみにAdobe社によると,Adobe Readerは全世界で6億台のパソコンおよびデバイスにインストールされているという。

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