米Symantecは,米Hotbar.com製ソフトウエアをアドウエアであると主張した訴訟について,Hotbar.comと和解し,訴えを取り下げた。Symantecが米国時間2月24日に明らかにしたもの。

 Symantecは2005年6月,Hotbar.comのソフトウエアを低リスク・アドウエアに分類することと,該当ファイルの削除手段をユーザーに提供することについて,Symantecに正当な権利があるとし,その主張を認める宣言的判決を求めて裁判を起こした(関連記事)。

 「当社のリスク評価プロセスでは,アドウエアを低リスク,中リスク,高リスクの3段階に分類する。(分類に応じて)ユーザーに推奨する対処方法は異なり,一般的に低リスクは無視,中リスクは検疫,高リスクは自動削除となる」(SymantecのSecurity Response部門ディレクタDavid Cole氏)。

 両社は法廷外の話し合いで和解に達し,Hotbar.com製ソフトウエアを低リスク・アドウエアとして分類することの理解がHotbar.comから得られたという。「該当するソフトウエアを削除するかどうかについては,今後もユーザーに任せる」(Cole氏)。

 なお米メディア(InfoWorld)によると,Hotbar.comのソフトウエアは,Internet Explorer(IE),Outlook,Outlook Expressのツールバーにスキンを付加し,検索機能付きツールバーを追加する。ユーザーのWebブラウジング状況を監視し,ターゲット広告を表示する。

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