米SIRIUS Satellite Radioが,2005年第4四半期と通期の決算を米国時間2月17日に発表した。第4四半期の売上高は8000万ドルで,前年同期の2520万ドルに比べ大幅に増えた。増収の要因として,同社は予想を上回った加入者数の増加を挙げている。純損失は3億1140万ドル(1株当たり損失は23セント)。前年同期の2億6190万ドル(同21セント)から赤字幅が拡大した。

 通期の売上高は2億4220万ドルで,前年の6690万ドルに比べ262%の増収。純損失は8億6300万ドル(1株当たり損失は65セント)。前年は純損失7億1220万ドル(同57セント)だった。

 2005年末時点の加入者数は331万6560人。1年前の114万3258人に比べ190%増えており,純増数217万3302人となった。第4四半期の純増数は114万2640人で,衛星ラジオを手がける企業のなかで最も多かったという。純増数ベースの市場シェアは,第4四半期が約56%,通期が約45%。月平均の解約率は,第4四半期と通期のいずれも1.5%。加入者1人当たりの獲得コスト(SAC)は第4四半期が113ドル,通期が139ドル。2004年通期と比べると21%安くなった。

 SIRIUSは今後の業績見通しについても明らかにした。2006年通期は,売上高を約6億ドル,純損失を約5億4000万ドルと見込む。加入者数は大幅な増加が続くと見ており,2006年末の加入者数を600万人以上と予測する。2006年における月平均の解約率は約1.8%,SACは110ドルとみる。

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