米HP(Hewlett-Packard)は,2006会計年度第1四半期(2005年11月~2006年1月)の決算を発表した。売上高は227億ドルで前年同期から6%の増収(為替差損を含まない場合は8%増)。GAAPベースの純利益は12億ドル(希薄化後の1株あたり利益は42セント)で,前年同期の9億ドル(同32セント)から30%の増益となった。営業利益は15億ドルだった。

 非GAAPベースの場合,純利益は14億ドル(希薄化後の1株あたり利益は48セント)で,前年同期の11億ドル(同37セント)から30%成長した。営業利益は17億ドルだった。非GAAPベースの数値には,課税後の調整費用1億6600万ドル(1株あたり6セント)は含まなれていない。

 事業別にみると,個人向けシステム事業の売上高は前年同期から8%増の74億ドルで出荷台数が16%増加している。デスクトップの売上高の伸びが1%にとどまったのに対し,ノート・パソコンは26%の増収となった。

 画像処理およびプリンティング事業の売上高は,前年同期比8%増の65億ドル。消費者向けハードウエアは,オールインワン型製品の出荷台数が20%増加して売上高が1%増加した。企業向けハードウエア製品では,カラー・レーザー・プリンタと多機能プリンタの出荷台数がそれぞれ36%と40%伸びて6%の増収となった。消耗品の売上高も11%増加している。

 サービス事業は,為替の影響を受けて売上高が前年同期比2%減の38億ドルとなった。為替の影響を除いた場合は3%の増収。マネージド・サービスとインテグレーション・サービスの売上高ががそれぞれ1%減となった。

 ソフトウエア事業の売上高は前年同期比29%増の3億400万ドル。「HP OpenView」と「HP OpenCall」による収入がそれぞれ同34%と同19%拡大している。

 地域別でみた売上高は,米大陸が97億ドル(前年同期比10%増),欧州/中東/アフリカ(EMEA)が94億ドル(同1%増),アジア太平洋地域が35億ドル(同6%増)だった。

 同社は,今後の見通しについても明らかにした。2006年2~4月における売上高は224億~226億ドルの範囲,非GAAPベースの1株あたり利益を47~49セントを見込む。GAAPベースでは1株あたりの利益として43~45セントの範囲を予想する。

 通期では,売上高を90億~91億ドルの範囲,非GAAPベースの1株あたり利益は1.90~1.95ドルの範囲と予想。GAAPベースでは1株あたりの利益として1.72~1.77ドルの範囲になると見込む。

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