スウェーデンの企業家であるSam Nurmi氏は,Webブラウザ「Firefox」の資金援助を目的としたインターネット広告サイト「HelpFirefox.com」を開設した。同氏が現地時間1月12日に発表した。同サイトでは,1ピクセルを1ドルで販売。売り上げのすべては,同ブラウザの開発を進める非営利団体Mozilla Foundationに寄付される。

 同氏は,広告ページに用意された100万ピクセル分のスペースを年内に完売し,100万ドルの売り上げ金をFirefoxプロジェクトに提供する予定。すでに数社が自社のWebサイトにリンクされる広告スペースを購入しており,初日の10時間だけで1万3800ドル(1万3800ピクセル分)の売り上げがあったという。

 同氏は,「現在,Firefoxは市場で最も優れたブラウザである。開発者たちは素晴らしい働きをしているが,無制限に予算が組まれているInternet Explorerを抜くことができない。そのため,外部からの資金援助が必要である」と説明。オープンソースを支援するスウェーデンのMySQL,米Red Hat,米Sun Microsystemsといった企業にとってサポートを表明する機会であるとしてアピールしている。

 Sam Nurmi氏は,スウェーデンでWebホスティングを手がけるLoopiaの設立者。同社は,1999年の設立から5年間で国内最大手のWebホスティング企業に成長している。同氏によれば,広告ページによる資金調達は,2005年に学資を稼ぐために「TheMillionDollarHomepage」を開設した英国の学生Alex Tew氏のアイデアを参考にしている。

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