非営利団体のSearch Engine Marketing Professional Organization(SEMPO)は,検索エンジン・マーケティング(SEM)の支出に関する調査結果を米国時間1月9日に発表した。それによると,米国およびカナダの広告主が2005年に検索エンジン,検索関連メディア企業,SEM企業に費やした総額は57億5000万ドルにのぼり,2004年と比べ44%増加した。2010年には支出額が110億ドルに達する見通しだ。

 2005年の支出で最も多かったのが,支払う広告料金によって検索結果の有利な位置に表示される「ペイド・プレースメント」で,全体の83%(47億ドル)を占めた。その他,「オーガニック・サーチ・エンジン最適化(SEO)」が約11%,「ペイド・インクルージョン」が4%,「SEM技術(リース,代理店向けソリューション,社内開発を含む)」は2%未満だった。

 「調査結果は2005年が良好な年であったことを示しているが,2006年はさらに恵まれた1年となるだろう。大手広告主の検索エンジンの進出拡大,および大手検索エンジンによる新たな利益戦略が今後の成長を支える」(SEMPO Research Committee共同議長のGord Hotchkiss氏)

 その他の主な調査結果は以下のとおり。

・インターネット広告は,米Googleおよび米Yahoo!が引き続き大半のシェアを握る
・ペイド・プレースメントを利用する主な目的は,ブランド強化,セールスおよびトラフィック向上など

◎関連記事
「2004年ホリデー・シーズンは検索エンジン広告のクリック数,購買率,投資収益率が上昇」,米DoubleClick
「1日当たりの検索エンジン利用者数は前年比55%増の約5900万人」,米調査
「2005年7月の検索エンジン,検索件数で『Google』が首位をキープ」,米調査
「主要検索エンジン,検索結果トップページの重複は3%だけ」,米Dogpile.comの調査
検索エンジン広告では,トラッキングによる広告効果の分析が重要
米Yahoo傘下の米Overture,MSNへの有料広告検索サービス提供契約を1年間延長
米eBay,オランダの大手オンライン販売/広告サイト企業を買収
「検索エンジン広告などを利用する小規模企業が増加」,米調査

[発表資料へ]