米Juniper Networksは,ネットワーク・セキュリティ製品を手がける米Funk Softwareを買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間11月14日に発表した。買収金額はおよそ1億2200万ドル。手続きは12月に完了する見通しとなっている。Juniper社は,買収を通じて統合型アクセス制御ソリューションの強化を図る。

 Funk Software社が開発している製品と技術は,ユーザーとデバイス両方が組織のセキュリティ・ポリシーを遵守しているかを確認してアクセス許可を与えることによりネットワークの整合性を保護する。おもな製品には,RADIUS/AAAサーバー「Steel-Belted Radius」,802.1Xクライアントの「Odyssey Client」,「Endpoint Assurance Product」などがある。

 同社は,ハード/ソフトの技術標準を策定する業界団体「TCG(Trusted Computing Group)」が策定したネットワーク接続に関するオープン仕様「TNC(Trusted Network Connect)」を含め,標準規格をベースとする製品を開発。さまざまなセキュリティ/インフラ・ベンダー製品と互換性を備え,公共,プライベートを含む幅広い種類の有線,無線ネットワークに広く採用されている。これらの技術は,Juniper社の既存のエンドポイント・インテリジェンス,ポリシー制御などを補強するため,有線/無線ネットワークにおける包括的なセキュリティが保証できると同社は説明している。

 同社の設立者であり社長を務めるPaul Funk氏は,Juniper社セキュリティ・グループの上級管理者として迎えられ,140人の従業員はJuniper社の社員となる。

 Juniper社は,企業顧客の要求に応えるためにセキュリティ企業の買収を進めており,2004年2月には約40億ドルでファイアウオール/VPNセキュリティ機器を手がける米NetScreen Technologiesの買収を発表している。

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