米Cisco Systemsは,2006会計年度第1四半期(2005年8月~10月期)の決算を米国時間11月9日に発表した。売上高は65億ドルで前年同期の60億ドルと比べて9.7%増加,前期の66億ドルからは0.5%の増収となった。

 同期のGAAP(会計原則)ベースの純利益は,初めてストックオプション費用が計上されたことにより減益となった。ストックオプション費用2億2800万ドル(1株当たり4セント)を含む同期の純利益は13億ドル(1株当たり利益は20セント)となった。

 この費用を計上しなかった前年同期のGAAPベースの純利益は14億ドル(同21セント),前期は15億ドル(同24セント)だった。ストックオプション費用が含まれていれば,前年同期の純利益は11億ドル(同17セント)になっていた。

 非GAAPベースの純利益は16億ドル(1株あたり25セント)。前年同期の15億ドル(同21セント)から増収となり,前期の16億ドル(同25セント)と同レベルとなった。

 Cisco社CEOのJohn Chambers氏は,「ほとんどの地域,市場部門,製品カテゴリにおいて均衡のとれた業績を収めることができ,堅調な四半期となった。特に米国とアジア太平洋地域における事業の勢いが改善している」と述べている。

 同社は,第1四半期において家電向けネットワーク技術のデンマークKiSS Technology,ネットワーク・メモリー・チップ開発の米Nemo Systems,ネットワーク管理ソリューションの米Sheer Networksの買収を完了している。

 また,同社は,同期に同社普通株式を平均価格18.03ドルで1億9400万株買い戻している。この費用は総額35億ドルに達する。株式買い戻しプログラムを開始して以来,平均価格18.14ドルで17億株を買い戻しており,10月29日の時点でおよそ307億ドル分に達している。

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