米BEA Systemsは,オブジェクト永続化の米SolarMetricを買収したことを米国時間11月3日に明らかにした。買収により,米IBMといった競合企業に対し,「Enterprise JavaBeans(EJB)3.0」と「Java EE 5」の相互運用性で1歩リードを狙う。買収に関する金銭的条件の詳細は明らかにされていない。

 SolarMetric社は,米テキサス州を拠点とする非公開企業。EJB 3.とJava Data Objects(JDO)プログラミング・モデルの両方をサポートする永続化エンジン「Kodo」で知られている。同エンジンにより,開発者は同一のアプリケーションでどちらの規格も採用することができる。

 そのため,開発者は基盤となるデータベースや優先されるプログラミング・モデルに関係なく,Javaプログラムを作成できるようになる。また,新しく多くのコーティングを行なう必要なくネットワーク全体でビジネス・オブジェクトの共有も可能になるという。

 BEA社の顧客は,JDO規格を使いEJB 3.0規格を早期に採用する,またはEJB 3.0が最終的に承認される様子を窺いながら徐々に同規格を採り入れるという選択肢ができた。同社は,2006年後半にリリースされるBEA WebLogic Serverのアップグレード版にKodoの統合を予定している。

 同社は,今回の買収について,「最高のオープンソース技術と商用技術を組み合わせ,インテグレーションやテスティングにおける混乱を最低限に抑えるという同社の『ブレンド』戦略の一環である」と説明している。

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