米BMC Softwareは,知識管理ソフトウエアの米KMXpertsを買収することを米国時間8月31日に発表した。KMXperts社は,ITサービスと顧客サポート・センターの運営を支援するソフトウエアを手がける非公開企業。買収に関する金銭的条件の詳細は明らかにされていない。

 KMXperts社の製品は,サービス・デスクの効率を向上させる知識管理ソリューション。サービス・デスクのスタッフが,ITサービス組織の知識データベースに即座にアクセスできるため,問題解消や顧客からの質問への回答に必要な時間が短縮されるという。

 また,同社によれば,Webベースのセルフサービス・オプションにより,サービス・デスクのスタッフが対応しなければならない問題の件数を縮小できる。同オプションの知識データベース・アプリケーションは問題解消の自動化を促進し,顧客の質問に対する回答を提供するため,従業員や顧客は,自然言語を使って週7日24時間いつでも検索ができる。そのため,従業員の効率と顧客満足度を向上させるとともに,問い合わせの件数の低下,問題解消と対応時間の短縮を通じてサービス品質も向上できるという。

 KMXperts社は,1998年からBMC社が保有するRemedy製品と協力関係にあり,2003年からは同社のパートナーとなっている。今回の買収により,BMC社は,KMXperts社のサービス・デスク向けソフトウエアをポートフォリオに統合させる。同社は,Remedyシリーズの4製品にKMXpert社の知識プラットフォームを統合して提供を開始した。同社によれば,Magicシリーズのサービス・アプリケーションでもKMXperts社の技術が利用可能となる予定。

 BMC社は,サービス指向型のポートフォリオを拡充させるために,過去1年間でWebベースの業務用ID管理ソリューションを手がけるフランスのCalendraやWebアクセス管理とシングルサインオン製品の米OpenNetworkも買収している。

◎関連記事
米BMC,CFOのHarrington氏が辞職,暫定CFOを任命
米BMC,WebベースID管理の仏Calendraを約3300万ドルで買収へ
米BMC Software,米Network AssociatesからMagic Solutions事業の資産を買収
米BMCとインドのWipro,セキュリティ管理ソリューションの提供に関して世界規模の提携

発表資料へ