米VanDyke Softwareは,企業のセキュリティ対策に関する調査結果を米国時間10月28日に発表した。それによると,企業の4分の1が過去2年間でネットワークやサーバーへの侵入被害を受けており,特に大企業(従業員数2万人以上)は40%以上が侵入された経験があることが明らかとなった。

 調査は,10月5~12日にかけて,VanDyke社から委託を受けた米Amplitude Researchがネットワークの管理者およびマネージャ360人を対象に実施したもの。

 Amplitude Research社CEOのSteve Birnkran氏は「侵入を受けた企業の割合は高いが,ITセキュリティ担当者が行っているパソコン,サーバー,ネットワークのセキュリティ対策により,問題の多くが解決されている。あらゆる規模の企業は,ファイアウォール,スキャナ,検知システムなどを利用してネットワークやサーバーを防御することで,脆弱性に対処している」と述べた。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

■企業が実施しているセキュリティ侵入防止対策(複数回答)

・ネットワーク・ファイアウオールを設置(92.26%)
・ネットワーク・アナライザ(米Microsoftの「Baseline Security Analyzer」など)を導入(53.56%)
・セキュリティを確保していないTelnetやFTPのようなプロトコルを遮断(53.25%)
・侵入検知システムを導入(51.70%)
・ユーザー・ベースのファイアウオールを導入(50.77%)

■セキュリティに関するベスト・プラクティスの情報入手先(複数回答)

・セキュリティ関連のWebサイト(69.17%)
・eWEEK,Network Computing,Secure Enterpriseなどの業界誌(67.50%)
・専門組織(SANSなど)のトレーニング・コース(53.06%)
・NetSec,USENIX,SANSなどの専門会議(50.00%)
・ニュースレター(49.17%)
・オンラインのディスカッション・フォーラム(49.17%)

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