米Bandwidth.comは,中小企業(SMB)のネットワークがVoIP導入に適しているかを判断するテスト「VoIP Test」を米国時間10月18日に発表した。同テストは,VoIPソリューションの購買決定に向けた情報提供を目的としたもの。Webベースで実施される同テストでは,企業ネットワークのポート,利用できる帯域幅,遅延時間といった項目をチェックする。
双方向の帯域幅の調査では,同時に対応できる通話本数を割り出す。VoIP Portのテストでは,SIPとMGCPに対応するポートがファイアウオールやNAT機器によって遮断されていないかをチェックする。遮断されていることが明らかになった場合には,ユーザーと遮断を解除する方法を模索する。VoIPでは,遅延時間が長い場合には,通話音声の品質が著しく低くなる。そのため,遅延時間テストを通じてVoIP回線を介して音声が戻ってくるまでの時間も測定される。
同社CEOのHenry Kaestner氏は,「同テストは,企業クラスのVoIPソリューションの購入に向けて憶測の部分を取り除き,重要だが見逃されがちな情報を顧客に提供することを目的としている。VoIPは消費者市場において主流の通話手段として普及しているが,企業も経費削減する手段として,またこれまでに無かった機能を提供する技術として注目している」とコメントしている。
Bandwidth社では,VoIPテスト以外にも同社のWebサイトから帯域幅速度テストなどいくつかのツールを提供している。
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