アイルランドのIONA Technologiesは,ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse FoundationにStrategic Developer(戦略開発者)として参加する。同社が現地時間9月12日に発表した。

 同社は,サービス指向アーキテクチャ(SOA)向けのオープンソース・ツーリング・プログラム「SOA Tools Platform(STP)」をリードする。STPプロジェクトは,SOAベースのインフラ向けに統合された開発ツール・プラットフォームを提供し,SOAアプリケーション構築に向けてツール群を拡張させるための基盤作成を目指す。米Sybaseとオープンソースのインフラ・ソフトウエアを手がけるコンソーシアムObjectWebがプロジェクト管理でIONA社を支援する。

 米メディアの報道(www.internetnews.com)によると,同プロジェクトでは,Eclipseをベースとして異種システム間を連携させるIONA社のソフト「Artix」が利用されるという。

 同団体には,戦略的開発者として米Actuate,米BEA,米Borland,米Computer Associates,米IBM,米Intel,英Scapa Technologies,Sybase社,米Wind Riverの9社がすでに参加している。

 STPプロジェクトは,Eclipseコミュニティに認可されると,トップレベル・プロジェクトに昇格し,開発者がSOAプロジェクトの構築と実装する際のニーズの対応に取り組む。同プロジェクトの詳細は, Eclipse FoundationのWebサイトに掲載されている。

 IONA社CTOのEric Newcomer氏は,「SOAインフラは,高価なサーバー中心型のアーキテクチャから離れ,オープンな分散型の実装に移行する傾向にある。優れたインフラには,優れたツールが必要である。開発者は,STPにより,ツール環境の複雑さによってもたらされる限界を気にすることなく,開発と統合の課題に注力できるようになるだろう」とコメントしている。

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