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今年度IT予算,分野別ではインフラ整備関連の大半が前年度比20%台の減に回復
出典:日経マーケット・アクセスINDEX:企業情報システム 2009年9月調査
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に,3カ月ごとに実施している調査の2009年9月版で,2009年度(2009年4月〜2010年3月)のIT予算を23の分野に分けて聞いたところ,予算増減率(前年度比)の平均値は「仮想化基盤,OSの購入」の−12.7%から,業務アプリケーションの「生産管理」の−36.9%までとなった(図1。うち1分野は今回の調査では回答数30未満のため参考値。平均の算出方法は下の「調査概要」参照)。 システム投資全体と比べ削減率が低いのは「仮想化」「SFA」「物流」「回答者が執行・承認の権限を持つシステム予算の総計」について聞いた設問では,今回の9月調査で平均−25.0%となっていた(上記の「分野別」と同じ選択肢を提示し同じ換算係数で定量化した場合。同じ10月22日付け記事参照)。今回の9月調査で,総計の平均値−25.0%より予算減少率が目立って小さい(相対的に見て投資意欲が高めの)分野は,「仮想化基盤,OSの購入」と業務アプリケーション分野の「SFA・営業系(−14.1%)」,「物流(−15.2%)」の3分野だった。 そのほか,「既存システムの再構築(−20.1%)」と「新規システム開発(−21.6%)」も前年度比の予算減少率が小さめ。インフラ系の8分野のうち「ネットワーク系(WAN,LAN,電話)(−22.3%)」,「ストレージ系(−22.4%)」,「セキュリティー(−22.6%)」,「アプリケーション(システム)間連携基盤系(−23.7%)」,「運用・危機対策/ビジネス・コンティニュイティ系(−25.8%)」の5分野,業務アプリケーションの「SCM(−23.7%)」と「人事・給与(−24.5%)」,「会計(−25.8%)」の3分野,「ハードウエア購入(−24.9%)」は,ほぼ予算総計の減少率−25.0%と同じという結果だ。 「仮想化」への投資意欲が3カ月前と比べて急激に回復今回の9月調査の結果を,前回の2009年6月調査の結果と比較して最も目立つ変化は,減少率の平均値が6月調査では23分野中最大(−38.9%)だった「仮想化基盤,OSの購入」が,26.3ポイント戻して,9月調査では逆に全分野中最小の減少率に浮上したこと。2009年3月調査での「仮想化基盤,OSの購入」の前年度比の予算減少率平均−21.2%をも上回っている。 ちなみに6カ月前の2009年3月調査と比べた場合,平均値が今回の9月調査で1ポイント以上好転(プラス側にシフト)した分野は,この「仮想化基盤,OSの購入」の8.6ポイントと,「SCM」(3月調査では−27.7%)の4.0ポイント,「新規システム開発」(同−23.1%)の1.5ポイントの3分野だけである。 ハード/ソフトやネットワーク,ストレージなどへの投資意欲も回復改めて今回の9月調査結果と前回2009年6月調査の結果の比較に戻ると,業務アプリケーション分野に比べて,インフラ系分野の大部分(「運用・危機対策/ビジネス・コンティニュイティ系」と「エンタープライズ・アーキテクチャー」を除く)や,ハード/ソフト購入の予算減少率の平均値が好転しているのが目立つ。 これらの分野は,前々回2009年3月調査から前回2009年6月調査にかけて,予算減少率が9〜16ポイントに及ぶ大きめの拡大を示していた。それが今回の9月調査では,6月調査での平均値に比べ「アプリケーション(システム)間連携基盤系」(6月調査では−38.2%)が14.5ポイント回復したのを筆頭に,「ネットワーク系」(6月調査では−32.3%)が10.0ポイント,その他の各分野も7〜9ポイント程度減少率が小さくなり,−20%台に戻ってきた。 これに対し業務アプリケーション分野は,投資抑制が緩和された分野と強化された分野が入り混じっている。前述の「SFA・営業系」(6月調査では−25.6%)が11.5ポイント,「物流」(同−22.7%)が7.5ポイント回復。「会計」が6月調査での−31.4%から5.5ポイント戻した。しかし「SCM」「人事・給与」「経営戦略・意思決定支援系」「生産管理」の4分野は,6月調査に対して3〜4ポイントの小幅な増減。「CRM・顧客関連」(6月調査では−19.8%)は予算減少率(前年度比)が6月調査に比べて約9ポイント拡大した。 業務アプリ分野も「予算を全面カット」の比率が低下しかし別の切り口で見ると今回の9月調査結果には,業務アプリケーション分野でも6月調査と比べて,IT投資抑制の緩和を示す結果が現れている。図示していないが,回答選択肢のうち最も削減率が大きい「(前年度予算に対して)完全に削減」を選んだ回答者の比率は,業務アプリケーション系で提示した8分野(今回の調査で参考値扱いの「特定業種業務(銀行勘定系,自治体徴税,医療情報化など)」分野を除く)のうち4分野で,10ポイント以上減った。 具体的には「会計」(6月調査では「完全に削減」28.6%→今回14.1%),「経営戦略・意思決定支援系」(同28.9%→17.0%),「人事・給与」(同25.7%→15.2%),「SCM」(同24.4%→14.3%)の各分野である。 なお,業務アプリケーション以外の分野の中で「完全に削減」の率が6月調査に比べ10ポイント以上減ったのは,「仮想化基盤,OSの購入」(同28.4%→12.8%),「新規システム開発」(同24.0%→12.9%),「アプリケーション(システム)間連携基盤系」(同26.3%→15.8%),「エンタープライズ・アーキテクチャー」(同32.0%→18.4%)の4分野だった。 平均予算額は「新規システム開発」が大幅増同じ23分野(今回参考値扱いの「特定業種業務」分野を除く)について2009年度予算額を聞いた結果の平均(図2,算出方法は下の「調査概要」参照)では,6月調査に比べて最も増えたのが「新規システム開発」(6月調査では平均約2470万円)で約1240万円増。次いで「セキュリティー」(6月調査では平均約1180万円)が約820万円増えたのが目立つ。 一方,平均予算額が3カ月前の調査より大きく下がった分野は,「エンタープライズ・アーキテクチャー」(6月調査では平均約4220万円)の約1970万円ダウン,「CRM・顧客関連」(6月調査では平均約2960万円)の約1780万円ダウン,「SCM」(6月調査では平均約3690万円)の約1700万円ダウン,「人事・給与」(6月調査では平均約1940万円)の約1300万円ダウンなどが目立った。 ■調査概要 連載新着連載目次へ >>
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