日経マーケット・アクセスが企業の情報システム担当者を対象に行った2007年3月調査で,2007年1月~3月四半期の「IT予算の前年同期比」は平均5.8%増だった。前々回2006年9月調査(2006年7月~9月期)のプラス13.2%には及ばないものの,前回12月調査(2006年10月~12月期)のプラス4.9%から約1ポイント上昇した。

 前々回調査では約50%,前回調査では約4割の回答者が「ほぼ前年同期なみ(90%以上110%以内)」としていた。今回「前年同期なみ」はほぼ両者の中間の約45%だった。前年同期比で予算が減少という回答が約25%(前回は約35%,前々回は約2割),増加が約30%(前回は約25%,前々回は約3割)。前回調査の結果と比較すると,「前年同期より2割~5割減少」が約4ポイント減り,「2割以内の増加」が約8ポイント増えたのが目立つ。

 明日からは今回調査で明らかになった四半期IT予算の平均額,業種別/企業規模別/適用分野別の予算増減の結果を紹介する。

◆注
 調査実施時期は2007年3月中旬,調査全体の有効回答は811件,うち情報システム担当者の有効回答は336件。
 本文中の「IT予算の前年同期比の平均」は,選択式回答の「完全に削減」を-100%,「昨年同期の50%未満にまで削減」を-75%,「50%以上80%未満にまで削減」を-35%,「80%以上90%未満」を-15%,「90%以上110%以内」を0%,「110%超120%以内」を+15%,「120%超150%以内を+35%,「150%超200%以内」を+75%,「200%超」を+125%,「昨年同期の予算はゼロ」を+200%に換算して加重平均した。平均値は+5.8(%),標準偏差は57.7(%)だった。

図●最新四半期(2007年1月~3月)IT投資予算総計の昨年同期比増減率(回答者が執行・承認権限を持つ予算の総額,n=118)